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青い鳥、青い空
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第二章「未来の王国を訪ねて」

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もう、どのくらい空を飛んだのだろう?
あの夜、暗闇の中のマッチの光に手を伸ばした二人は
朝の眩しい光に体ごと吸い込まれて
青い空へと旅立ったんだ。

二人は気がつくと手を繋いで空を飛んでいた。
手荷物は、あのマッチ箱だけだった。
このマッチ箱には5本のマッチが入っていた。
マッチ棒をよく見ると、一本一本に何か書いてある。
「小さい字だなぁ〜?!」
二人は目を細めながら、書いてある文字を見てみた。

「未来の国」「思い出の国」「深夜倉庫」「ぜいたくの国」「現在」
5本のマッチ棒には、そう書いてあった。
どうやら、この国の何処かに青い鳥は存在するらしい。
最初に擦ったマッチは、どうやら「未来の国」のマッチだったらしい。

チルチルとミチルは青い鳥を探して未来の王国を訪ねる。

白い靄に包まれた不思議な世界がそこにあった。
あれは、なんだろう?海のようなものが見える。
海は地上へ川のように続いている。
見たこともない風景だった。

二人は手を繋ぎながら、未来の国の上空を飛んでいた。
「どうする?ミチル。この国に降りてみる?」
チルチルは少し不安げにミチルに問いただす。
ミチルは小さくうなづくと、チルチルの手をとりながら
そっと地上に降りようとした。

地上といっても、ここは雲の上のような場所だ。
二人は未来の王国と呼ばれる地上に降り立った。
雲のじゅうたんを踏みながら、前へ進んでいく。
「青い鳥なんているのかな?」ミチルはそう言って
あたりを見回すと、遥か彼方まで続く海。
そして海から続く不思議な長い川。
鳥なんて、何処にも飛んではいない。
ただ、広い海がそこにはあるだけだ。

「ちょっと休憩しよう」ミチルが言う。
長旅に疲れた二人は雲のじゅうたんに横たわった。
心地よい、雲のクッションだった。

二人で海をボーと眺めていると・・
子供達が船に乗って何処かへ連れて行かれようとしている。
「あの子達、何処へ行くのかな?」
チルチルは不思議そうに通り過ぎる船を眺めている。
「ねぇ、ミチル。あの船が出発した場所を目指してみない?」
船が来た方向へ向かって二人は歩き出した。

船はどんどん離れて小さくなっていく。
いったい何処へ・・?

遠くに小さい光が見えてきた。
マッチの中で見えた、あの光と同じだ。

何か、見える。

「人」だ。

子供達がいっぱいいる。

そこには、生まれる前の子供達が
誕生の順番を待っていたのだ。

「時」の番人が地上のとの間を往復しては
子供達を船に乗せ連れて行く。

皆が希望と好奇心に満ちて乗船する中に一人だけ
「生まれたくない」と番人を手こずらせている子供がいた。
拒む理由は明かされない・・。

その時、ミチルは考えていた。
クローン人間誕生の話題だ。

クリスマス前の晩に
「クローンエイド」社の科学者ブリジットは
フランス国営テレビ、フランス2のインタビューに応じて
会見をしていた事を思い出した。

クローン人間が「数日中に欧州で誕生するだろう。私は今週中だと思う」と述べていた。 僕はクローン人間にすごく興味があった。
だって、お父さんが言ってたんだ。
まったく同じ人間が出来るようになるんだよ。

同じ人間?
つまり、作られた人間・・
人間が作れる世の中になっちゃったのか?

この船に乗りたくない子供・・・
もしかしてクローン人間として
生まれてくる予定の子供なのかな・・

ミチルの考えは的中していたようだ。
 



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